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【動画インタビュー】映画『ミーツ・ザ・ワールド』松居大悟監督

原作は金原ひとみの小説『ミーツ・ザ・ワールド』。松居大悟監督が映画化について語る!

歌舞伎町を舞台に、新たな出会いが導く世界を描いた現代版“不思議の国のアリス”
生きづらさを抱えるすべての人に贈るマスターピース

歌舞伎町を舞台に、擬人化焼肉漫画「ミート・イズ・マイン」をこよなく愛するも自分のことは好きになれない27歳の主人公の新たな世界との出会いを描いた『ミーツ・ザ・ワールド』。 原作は、第35回柴田錬三郎賞を受賞した金原ひとみの同名小説。自著の映画化は、第130回芥川賞を受賞したデビュー作「蛇にピアス」以来、17年ぶりとなる。

監督を務めるのは、『くれなずめ』『ちょっと思い出しただけ』などこれまで青春という一瞬の輝きを描き続け、若者から圧倒的な支持を得る松居大悟。初めて“生きること”についての映画に挑み、新境地を開いた。撮影は本作の舞台である歌舞伎町で敢行。この街で生きる人々の居場所をスクリーンに焼き付ける。

「明日の私がちょっと好きになる」――。そんな希望のメッセージをくれる映画『ミーツ・ザ・ワールド』。大阪市内にて話題作を手掛けた松居大悟監督にインタビューをさせていただきました。歌舞伎町を舞台に「生きること」を描いた本作に込めた想いや、制作秘話をうかがいました。

■YouTubeチャンネル「SHOMI」にて紹介!( 約12分)

■ 最初に原作『ミーツ・ザ・ワールド』を読んだときの印象について
金原ひとみさんの小説のファンでした。『ミーツ・ザ・ワールド』の主人公・由嘉里には深く共感し、応援する気持ちで読み進めて、由嘉里を通して描かれる優しい視点や考え方が、この時代に届けば多くの人の救いになると感じました。

■ 映画化するにあたっての表現の工夫について
由嘉里と希死念慮を抱えるキャバ嬢・ライは属性が違う。原作で由嘉里が「肺呼吸とえら呼吸ぐらい違うんです」と表現するセリフがあり、二人の世界観の違いを映像でどう表現するかを考え、「水」をテーマに設定しました。水たまりや炭酸水越しに相手を見るなど、視覚的な工夫で二人の隔たりをさりげなく表現できたらいいな、と。

■ 歌舞伎町で生きる人を描く上で大切にした視点について
舞台となる歌舞伎町を、肯定も否定もせず、嘘のない姿で描くことを心がけました。観光客が訪れる歌舞伎町のメインストリートではなく、そこで働き、生活する人々のリアルな動線や目線に寄り添うことを重視してロケ場所を選定して、人々の強がりの裏にある本音を見つめ、「孤独だけど孤独じゃない」という独特の空気感を表現することを目指しました。

■出演者について
杉咲花さん(三ツ橋由嘉里役)
原作を読んだ時から、由嘉里は杉咲さんしかいないと確信していました。杉咲さんは作品を共に届ける「並走者」でした。

南 琴奈さん(鹿野ライ役)
約300人が参加したオーディションで、最終的に杉咲さんと南さんの演技審査で、杉咲さんがセリフを忘れるほど南さんに見惚れてしまった瞬間があって、それが由嘉里とライの関係を象徴していると感じ、決め手となりました。

■劇中に登場する擬人化焼肉漫画「ミート・イズ・マイン」アニメの制作について
制作には、「映画3本分のカロリー」と言えるほどの情熱を注ぎ、約1年を費やしました。原作にある擬人化焼肉漫画「ミート・イズ・マイン」という情報だけを元に、学園ものという世界観からキャラクター設定、脚本、絵コンテ、オープニング映像までアニメチームと話し合いながら丁寧に時間をかけて制作しています。俳優たちが現場でそれを見て芝居ができるよう、先行して完成させました。

■ 映画をご覧にな方へのメッセージ
SNSなどによって個人の世界が限定的になり、自分と違う価値観を否定しがちになる現代だからこそ、この映画を通して「人はそれぞれ考え方が違って、それでいい」と感じてもらえたら嬉しいです。この作品が多くの人に届くことを願っています。

松居大悟監督 大阪市内にて

 

10月24日(金) T・ジョイ梅田ほかにて全国公開!

[STORY]

擬人化焼肉漫画「ミート・イズ・マイン」に全力で愛を注ぎながらも、自分のことは好きになれない由嘉里。

27歳になって結婚・出産…と違う世界に次々と離脱する腐女子仲間をみて、このまま仕事と趣味だけで生きていくことへの不安と焦りを感じ、婚活を始める。しかし参加した合コンで惨敗。歌舞伎町で酔いつぶれていたところ、希死念慮を抱えるキャバ嬢・ライに助けられる。ライになぜか惹かれた由嘉里は、そのままルームシェアを始めることに。やがて、既婚のNo.1ホスト・アサヒ、人の死ばかりを題材にする毒舌作家・ユキ、街に寄り添うBARのマスター・オシンと出会い、歌舞伎町での生活に安らぎを覚えていく。

そんな日々の中でもライのことが気がかりな由嘉里は、かつての恋人との確執が解ければ死にたい感情は消えるかもしれないと考え、アサヒやユキ、オシンに相談する。だが、価値観を押し付けるのはよくないと言われてしまう。それでもライに生きてほしいと願う由嘉里は、元恋人との再会を試みるが―。

©金原ひとみ/集英社・映画「ミーツ・ザ・ワールド」製作委員会

 

杉咲花
南琴奈 板垣李光人
くるま(令和ロマン) 加藤千尋 和田光沙 安藤裕子 中山祐一朗 佐藤寛太
渋川清彦 筒井真理子 / 蒼井優
(劇中アニメ「ミート・イズ・マイン」) 村瀬歩 坂田将吾 阿座上洋平 田丸篤志

監督:松居大悟
原作:金原ひとみ『ミーツ・ザ・ワールド』(集英社文庫 刊)
脚本:國吉咲貴 松居大悟 音楽:クリープハイプ
主題歌:クリープハイプ「だからなんだって話」(ユニバーサルシグマ)
配給:クロックワークス
©金原ひとみ/集英社・映画「ミーツ・ザ・ワールド」製作委員会
2025年/日本/カラー/アカデミー(1.37:1)/5.1ch/126分/ G

公式X/Instagram/TikTok:@mtwmovie

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