- アート
- 2024-03-04 Mon
明るく、ポップなイメージで世界中から愛されているキース・ヘリング。
2024年4月27日(土)~6月23日(日)の期間、兵庫県立美術館ギャラリー棟3階ギャラリーにて「キース・へリング展 アートをストリートへ」を開催いたします。
明るく、ポップなイメージで世界中から愛されているキース・ヘリング。
ヘリングは「アートはみんなのために」という信念のもと、1980年代のニューヨークを中心に地下鉄駅構内やストリート、つまり日常にアートを拡散させることで、混沌とする社会への強いメッセージを発信し、人類の未来と希望を子どもたちに託しました。
ヘリングが駆け抜けた31年間の生涯のうちアーティストとしての活動期間は10年程ですが、残された作品に込められたメッセージはいまなお響き続けています。
本展は6メートルに及ぶ大型作品、また日本初公開を含む150点の作品を通してヘリングのアートを体感いただく貴重な機会です。社会に潜む暴力や不平等、HIV・エイズに対する偏見と支援不足に対して最後までアートで闘い続けたヘリングのアートは、時空を超えて現代社会に生きる人々の心を揺さぶることでしょう。
主な展示作品
▮キース・ヘリング、伝説の始まり【サブウェイ・ドローイング】
1980年代初頭、人々の日常の一部として見てもらうことのできる場所として、ニューヨークの地下鉄駅構内の空いた広告板に貼られた黒い紙にチョークで描く「サブウェイ・ドローイング」を開始。公共施設へのグラフィティは違法行為のため、警官に捕まらないよう素早く描き、地下鉄に飛び乗って次の駅へと向かいました。コミカルで人々の思考や想像力を刺激するイメージは、瞬く間にニューヨーカーを魅了。有名になるにつれてドローイングは剥がされ、売買されるようになったため、約5年間続いたこのプロジェクトは中止されました。猿のような動物が大勢の人びとに持ち上げられている本作のように社会風刺的な作品や、新年の挨拶のようなコミュニケーションツールとしての作品も制作されました。
▮神戸展メインビジュアル
フランシス・ベーコンやジャン=ミシェル・バスキアの展覧会を手がけた80年代のソーホーの大手画廊、トニー・シャフラジ・ギャラリーより1983年に出版された版画シリーズ。本作には蛍光インクが使われており、ブラックライトにより光を放ちます。この作品シリーズには、ピラミッドやアンクの十字架など生命のシンボルが描かれ、光り輝く妊婦やダンスの動きが盛り込まれることで、母親たちの強さを讃えているといえるでしょう。身体の動きを表現する線(アクションライン)が効果的に使われています。
▮幅6メートルの超大型作品! 【『スウィート・サタデー・ナイト』のための舞台セット】
『スウィート・サタデー・ナイト』のための舞台セットは、黒人歴史月間にニューヨークの芸術劇場ブルックリン・アカデミー・オブ・ミュージックで行われたダンス・パフォーマンスの舞台背景として制作されました。『スウィート・サタデー・ナイト』は、 1985年に上演された黒人のストリートダンスと、社交ダンスの誕生300周年を記念したパフォーマンス。本作には横幅6 メートルを超える大画面いっぱいに黒い線でダンサーが踊るように描かれており、この作品の前で踊られたブレイクダンスが作品に息を吹き込みました。
▮キース・ヘリングといえばこれ!【ラディアント・ベイビー】
版画のシリーズ《イコンズ》にも登場する光り輝く赤ん坊、通称ラディアント・ベイビーは、ヘリングのトレード・マークとして最もポピュラーなモチーフです。ヘリングは赤ん坊が人間の完璧な姿であり、社会の色に染まらず純粋無垢で、未来への希望の象徴であると考えていました。ストリートでマーカーやチョークを使って絵を描き始めてから、死の寸前まで描かれたベイビーは今でも未来を象徴しています。
infomation
- 展覧会名
- キース・へリング展 アートをストリートへ
- 会場
- 兵庫県立美術館ギャラリー棟3階ギャラリー
- 会期
- 2024年4月27日[土]-6月23日[日]
- 休館日
- 月曜日 ※祝日の場合は翌日
- 開場時間
- 10:00~17:30(入場は17:00まで)
- 料金(税込)
- 【前売券】一般1,800円|高大生1,000円|小中生300円
- 【当日券】一般2,000円|高大生1,200円|小中生500円
- 神戸展公式サイト
- https://www.ktv.jp/event/kh2023-25/
- お問い合わせ
- ハローダイヤル 050-5541-8600 (9:00~20:00)